※本記事はプロモーション(広告)を含みます。
退職について調べると、見たことのない言葉ばかり出てきます。
「非弁行為」「時季変更権」「特定受給資格者」。
調べるほど分からなくなって、途中で読むのをやめてしまった人も多いと思います。
ここでは、全部の言葉を「小学生に説明するつもり」で書き直しました。
難しい説明はそのあとに小さく置いてあるので、読みたい人だけどうぞ。
- 言葉が分からなくても、あなたが悪いわけではありません法律の言葉は、わざと難しく作られているわけではないのですが、結果的に分かりにくくなっています。
- とくに大事なのは「非弁行為」と「有給」の2つですこの2つを知らないまま退職代行を選ぶと、損をすることがあります。
- 分からない言葉があったら、ここに戻ってきてください全部覚える必要はありません。必要になったときだけ調べれば十分です。
退職代行まわりの言葉
本人に代わって退職の意思を会社に伝えるサービス。民法627条により、退職の意思表示は本人でなくても伝えることができるため、法律上の問題はありません。
会社が「ダメ」と言っても、それ以上おねがいできません。
株式会社などが運営するサービス。退職の意思の「伝達」のみが可能で、交渉はできません。料金は1万5千円〜2万円台が中心です。
「有給を使わせてください」とおねがいできます。
労働組合が運営、または労働組合と提携しているサービス。労働組合法により団体交渉権を持つため、会社は正当な理由なく交渉を拒否できません。料金は2万円台〜。
お金を払ってもらう話や、けんかになりそうなときはここ。値段は高いです。
弁護士が対応するサービス。未払い残業代の請求、慰謝料請求、訴訟対応まで可能。公務員の退職にも対応できるのは弁護士型のみです。料金は5万円前後から。
だから民間タイプは「お話し合い」ができません。
弁護士法72条で禁止されている行為。弁護士資格のない者が報酬を得て法律事務を扱うこと。違反すると2年以下の懲役または300万円以下の罰金。「格安なのに交渉もできます」とうたう業者は注意が必要です。
会社は、理由なく断ることができません。
労働組合法で認められた権利。労働組合からの団体交渉の申し入れを、使用者は正当な理由なく拒否できません(労働組合法7条)。
辞めるときの手続きの言葉
会社がOKを出す前なら、取り消せることがあります。
退職について会社の承諾を求める書類。会社が承諾する前であれば撤回できる余地があります。まず相談したい段階で使います。
基本的に、あとから取り消せません。
退職の意思を確定的に伝える書類。原則として撤回はできません。退職日が決まった後、または強い意思を示すときに使います。
これだけ書けばOK。理由を細かく説明しなくていいです。
退職届に記載する定型句。退職理由を詳しく説明する法的な義務はありません。
この間でも、ふつうに辞められます。
本採用の前に適性を判断する期間。多くは3〜6ヶ月。試用期間中も労働契約は成立しているため、民法627条により申し出から14日で退職できます。
有給や欠勤を使って、出社しないまま辞める形が多いです。
厳密には、法律上の退職成立は申し出から14日後です。ただし残った有給を消化したり、欠勤扱いにしたりすることで、実質的に当日から出社しない対応が可能です。
「辞めるときは1ヶ月前に言ってね」などが書いてあります。
会社が定める労働条件のルール。ただし「退職は1ヶ月前まで」といった規定より、民法627条(14日)が優先されると一般に考えられています。
「受け取ってない」と言わせないために使います。
郵便局が差出日・内容・差出人・宛先を証明する制度。退職届を受け取ってもらえない場合などに、意思表示の到達を証明する手段として使われます。
お金の言葉
理由を言う必要はありません。会社の許可もいりません。
正式には年次有給休暇。労働基準法39条で定められた労働者の権利。入社6ヶ月+出勤率8割で10日付与され、以降1年ごとに増えて最大20日。時効は2年なので、繰り越し分と合わせて最大40日持てます。
でも辞めるときは「別の日」がないので、使えません。
使用者が有給の時季を変更できる権利(労基法39条5項)。ただし「事業の正常な運営を妨げる場合」に限られ、単なる繁忙期や人手不足は理由になりません。退職時は変更先の時季が存在しないため、事実上行使できません。
ただし、すぐには入りません。
正式には雇用保険の基本手当。自己都合退職の場合、離職前2年間に被保険者期間12ヶ月以上が必要。待期7日+給付制限1ヶ月があるため、初回振込まで2〜3ヶ月かかります。
辞める前6ヶ月のお給料を180で割った金額です。
離職前6ヶ月間の賃金総額÷180。ボーナスは含みません。これに給付率(45〜80%)を掛けたものが基本手当日額になります。
お給料が少ない人ほど、もらえる割合は高くなります。
賃金日額×給付率。上限があり、2025年8月〜は30歳未満7,255円、30〜44歳8,055円、45〜59歳8,870円、60〜64歳7,623円。下限は2,411円。毎年8月1日に改定されます。
いまは1ヶ月です。
自己都合退職の場合に設けられる支給されない期間。2025年4月から2ヶ月→原則1ヶ月に短縮されました。ただし5年以内に3回以上の自己都合退職がある場合は3ヶ月です。
会社都合の人も、自分から辞めた人も同じです。
ハローワークで求職の申し込みをした日から7日間。この期間は失業状態でも支給されません。
労働者側の事情による退職。失業保険の受給に12ヶ月以上の加入期間が必要で、給付制限もかかります。給付日数も90〜150日と短めです。
クビや倒産など。失業保険を早く、長くもらえます。
解雇、倒産、退職勧奨などによる退職。加入6ヶ月以上で受給でき、給付制限もなし。給付日数は90〜330日と長くなります。
会社都合と同じあつかいになることがあります。
体調不良、家族の介護、通勤困難、労働条件が求人と著しく異なった場合など。ハローワークが認定します。離職票の理由が自己都合になっていても、異議を申し立てられます。
お給料の3分の2くらいが、最長1年6ヶ月もらえます。
健康保険の制度。連続3日の待期後、4日目から支給。標準報酬月額の平均÷30×2/3が1日あたりの額。うつ病などの精神疾患も対象。退職後も、被保険者期間1年以上などの条件を満たせば継続受給できます。
これがないと失業保険の手続きができません。
正式には雇用保険被保険者離職票。退職後10日ほどで会社から届きます。届かない場合は会社かハローワークに問い合わせを。試用期間中の退職でも発行されます。
次の会社や確定申告で使います。
給与の支払額と源泉徴収税額を証明する書類。退職時に発行されます。転職先での年末調整や確定申告に必要です。
法律・相談先の言葉
言ってから14日で辞められます。
期間の定めのない雇用契約について、労働者はいつでも解約の申し入れができ、申し入れから2週間で契約が終了すると定めています。令和2年4月の改正で、月給者の例外は労働者側には適用されなくなりました。
お給料をもらえない、休ませてもらえないときに相談できます。無料です。
労働基準法などの違反を取り締まる行政機関。賃金未払い、違法な長時間労働、有給を取らせないといった問題を相談できます。
各都道府県にあります。
各都道府県労働局が設置。パワハラ、いじめ、退職をめぐるトラブルなど、幅広い相談に無料で対応しています。予約不要のところが多いです。
辞めるときに言われることがありますが、ほとんど認められません。
退職を理由とした損害賠償請求が実際に認められるのは、極めて例外的なケースに限られます。引き止めのための脅し文句として使われることが多いので、言われても落ち着いてください。
これだけ覚えればいい3つ
- 有給は権利。理由も許可もいりません。20日あれば約1ヶ月分の給料です。
- 民間タイプは交渉ができません。有給を使いたいなら、労働組合型か弁護士型を選んでください。
- 失業保険は、すぐには入りません。自己都合だと2〜3ヶ月かかります。
この3つを知っているだけで、損をする可能性はぐっと減ります。
他の言葉は、必要になったときにこのページへ戻ってきてください。全部を今すぐ覚える必要はありません。
どのタイプが自分に合うか知りたい 3つ選ぶだけの診断を使う 失業保険がいくらか計算したい 失業保険シミュレーター※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的判断を行うものではありません。分かりやすさを優先して簡略化した表現を用いている箇所があります。記載内容は執筆時点の法令・公表情報に基づいており、制度は改定されることがあります。失業保険についてはハローワーク、傷病手当金については加入する健康保険、労働問題については労働基準監督署や総合労働相談コーナー(無料)にご確認ください。当サイトは広告(アフィリエイト)を含みます。